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DMP徒然草

No.39【育ての極意】

2019.05.15

「育ての極意」

 

脳科学者である茂木健一郎氏は、以前、NHKの番組

「プロフェッショナル」の司会をしていらっしゃった。

 

その体験から、番組に登場した一流のプロフェッショナルたちの仕事を

脳科学者の視点から分析し、「育ての極意」をまとめている。

 

 

◆相手の自発性を尊重した育て方

 

人を育てることが、うまいリーダーには、共通点があるという。

それは、「部下たちに、自分で考えさせ、自分で答えを見つけさせるように

している」こと。

 

確かにお客様の会社でも「教えすぎて、かえって育たない」というケースを

よく見かける。

 

自分で答えを見つけたときの方が、喜びや快感を生み出すドーパミンという

物質がより多く脳内に放出されると考えられているらしい。

 

「相手の自発性を尊重することが、相手の脳の可能性を一番活かすことになり、

結果として、最大の効果を引き出す」

と茂木氏は言う。

 

 

◆そのポイントは

 

1.粘り強く待ち続けるのが基本 

  ただし、相手の様子をよく観察し、わずかな疑問や興味などの

  自発性の芽が出る、その時を見逃さないようにすること。

 

2.自らやり出した時に、すかさず誉めること

 

3.自発性の芽を見つけたら、本気の行動で応えること

  例えば、上司、先輩ができる限りのサポートをする行動をすぐ起こすこと。

 

 

◆果敢な挑戦をするには「安全基地」が重要

 

「そばで見守っている存在=安全基地があるからこそ、

人は安心して新しいことに挑戦できるようになるんです。」

と、茂木氏は言う。

 

「安全基地」は、子育てでは、親。

企業では、上司の接し方や、会社が創り出す風土と言っていいだろう。

 

社員に失敗権を認めて、成長したホンダも風土としての「安全基地」が

あったという事例だろう。

 

 

◆「安全基地」になるための4つのポイント

 

1.やりたことをやらせる

2.応援団に徹する

3.欠点も受け入れる

4.困った時こそ、手助けする

 

企業の中では1は、できないケースも多いだろうが、2、3、4、は、

十分に可能な教訓であろう。

 

また、子育てにも共通するものばかりであろう。

 

 

◆そうは言うものの、仕事には、目の前にお客様がいる

 

任せて自発性がでるのを待とうにも、仕事には、目の前にお客様がいる。

 

お客様に提供しなくてはいけない仕事を100とした時、

現状、部下がやれるレベルが、60とする。

 

この100-60=40 の40をカバーしてあげるのが、

自分の仕事と捉えている上司が部下を育てられる人とも言えるだろう。

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