No.77【 未知なる世界〜希望を持って生きよう 】
2021.01.01
◆波乱万丈の昨年
小生にとって昨年は、波乱万丈の1年でした。
例年なら超多忙になる春先に、コロナで仕事はほぼ皆無に。
新緑の時期には、せっかくの暇な時間を活かそうと、熱田神宮に始まり、椿大社、伊勢神宮、熊野三山&熊野古道、高野山など聖地巡りの旅。
7月にはのんびり将来構想を考えながら、2冊目の本の準備をしようと訪れた石垣島から戻ってくるその日、石垣のフェリーターミナルで意識不明で倒れ、ICUに。
病名は心筋梗塞。心肺停止で死にかけるも、
言語障害、カラダのマヒなど、奇跡的になんの後遺症もなく、元気な生活に戻る。
夏には、DMP里山村運動の開始をめざして、山林を切り開き、整地するために
ショベルローダー等の建設重機、移動式クレーン車、フォークリフト等の運転免許と
玉掛の資格を取得。
9月にはカヤックで初の川下りを楽しみ、“心筋梗塞後の健康管理の為に、
有酸素運動を“との大義名分を得て、2日に一度はロードバイクで風を切って走りまわり・・・。
秋口からコロナ禍の中でも、おかげさまで、公開クラス&トップアドバンスクラス&企業
社内宿泊研修など数クラス担当することができ、結構多忙な後半を過ごすことができた。
さて、今年はどんな1年になるのやら・・・。
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◆ with コロナの新たな世界の中で
昨年の今頃は、コロナウイルスなんて、全く知らず、気にもしていなかった。
ところが、1月末の中国武漢に始まり、1年で世界と日本の経済・暮らしは劇的に変わった。
今後は、インフルエンザが毎年流行するのと同じように、
コロナと共に生きていくのが日常になっていくのだろう。
◆鴨長明 『方丈記』
行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶ うたかたかは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。
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今から約800年前の鎌倉時代初期に書かれた鴨長明(かものちょうめい)の、『方丈記』の冒頭である。
諸行無常。生々流転。変化し続けることこそが常態。それが、この宇宙の変わらぬ真理である。
時代の変化が、時に「人の苦しみ、悩み」になるのは、
「変わりたくない。このままがいい」と思う人の心があるからだ。
◆新たな時代は、新たな生き方やサービスが生まれる
with コロナ。
そして、デジタル・IT、AIの加速度的進化。
今が、100年に一度の大変革期であることに間違いはないだろう。
戦国時代、幕末と明治維新、敗戦、その後の高度経済成長、そして、バブルやリーマンショック。
大きな時代の変化点では、いつも新たな政治や経済の構造の転換や、それに伴う人の価値観、
生き方、働き方が大きく変わってきた。
この1年も、コロナ禍で
・時差出勤やテレワーク
・ワーケーション
・都心から郊外への移住者の増加
・首都圏から地方に本社機能を移す会社も出始める
(*人材派遣大手のパソナは淡路島に本社機能移転)
・ライブコマースの増加(農家、漁師さんなど生産者が直接販売)
注)ライブコマースとは、「ライブ動画」と「Eコマース(ネットショップ)」を
組み合わせた新しい販売手法。簡単に言うならライブ動画で商品を販売すること。
YouTubeでの課金制のライブ配信コンサートや芸も広義ではこれにあたる。
・サブスクサービスの増加
・自動車の自動運転の日進月歩の技術的進化
などなど。
江戸の徳川250年の時代に起きた変化の数十倍の変化がこの10年で起きている。
こんな激変の時代を、あなたはどう受け止め、感じているだろうか?
◆新しい時代は、いつも若い世代が切り開いてきた
戦国時代の信長や秀吉。
幕末の志士たち。
戦後日本の復興に尽力した通産省を中心とする官僚や現パナソニックの創業者松下幸之助、
ホンダの本田宗一郎、ソニーの井深、盛田などの経営者など。
皆、若き世代のリーダーたちの「新たな発想」と「失敗を恐れず挑戦する行動力」が
世の中をリードし、変えてきた。
コロナ禍の中、大手だけでなく、中小零細企業でも、ピンチをチャンスにして新たな製品、
サービスを生み出し、顧客を創造し、売上・利益を伸ばしている元気な会社は多くある。
◆年寄りは若者の邪魔をしちゃいけない!
新たな時代への変化対応力は、年寄りより、若者の方が圧倒的に優れている。
変化に対応できない、年寄りになったと言える特徴は、
・新たなことへの挑戦が億劫で、守りに入る
・日々学び続ける意欲や習慣がない
・美しい自然や人の生き方に感動・感激する感性が衰え、感動不感症。
・自分の体験からの考え方に固執し、「~ねばならない的」固定概念が強い
・私心が強く、既得権益を守ることにエネルギーを使う
・自分の非を認めず、理論武装する評論家的発言が多い
・歴史に学ばず、体験からの学びや言動しかしない
・これまでの成功(成長)要因を捨てきれず、そのパターンを変えようとしない
・「うまくいかないのは誰かが悪い、環境が悪い」と他責でしか物事を捉えない
こうした傾向が出て来たら、年齢に関係なく、立派に年寄りの仲間入り。
年齢が高くても、上記の傾向に当てはまらない人は「青春」を生きている人で、
年寄じゃあない。
*筆者の独り言:「人ごとじゃあない!オマエが気をつけろ!」
一般的に40歳を超えたら、新技術などについていける脳回路は衰えていく。
新たな技術革新になかなかついていけない。
当然、それらを活用した新アイデアの発想も乏しい。
かく言う小生もスマホでさえその機能の10%も使いこなせていないだろう。
SNSも少しは分かるけど、それを活用した販促や情報共有の仕組みとなると・・・。
年寄りの仲間入りをしたら、その先輩たちは、若い世代の発想や行動を邪魔しちゃいけない!
彼らを応援し、任せる度量を持つことだ。
ただ、彼らより長く生きてきた分、人生の智惠・人脈・経済力などは若手よりもある。
だから、彼らが挑戦しやすい環境をつくり、サポートしてあげることが責務。
経営者なら、役割と権限を明確に与え、時間とお金は準備してあげて、
あとは、できるだけ口出しをしないことだ。
この数十年の中でビジネスや生活の変化に大きな影響を与えた経営者。
ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、Amazonのジェフ・ベゾス、スペースX社&テスラの共同設立者のイーロン・マスクや中国のIT大手の経営者たち。
日本では、ソフトバンクの孫さん、ユニクロの柳井さん、楽天の三木谷さん、
野球のイチロー・・・など、
世の中になかった価値観・アイデアの核は、皆20代~30代に生み出している。
◆「最近の若いやつときたら・・・」
約2,000年前に火山の噴火によって一夜にして消えたイタリアの古代都市、ボンペイ。
その遺跡からも「最近の若いやつときたら・・・」の文言が刻まれた石壁が発見されている。
「最近の若いやつときたら・・・」と言い出したら、ひと世代前の人間になったと自覚することだ。
歴史の事実は、「最近の若いやつら」が、いつの時代も新たな価値観を生み出し、
時代を変えてきた。
◆不安は未来からやってくる!専門家はあてにならない!
人が新たな変化に、戸惑いや不安を感じるのは、
「未来に起こる好ましくない出来事を考えすぎ、自分で不安を引き寄せる」からである。
今から先の未来なんて誰もわからないのに・・・。
今日という日は、人類の誰もが体験したことがない未知なる日である。
年初には、専門家が「今年の政治は・・・。経済は・・・。これからの時代は・・・。ビジネスは・・・。」と述べ給うが、彼ら専門家の多くは、過去事例から考える専門家であり、新たな時代に精通している専門家ではない。
専門家・評論家があてにならないことなど、ニューヨークの自爆テロ、「3.11」、
前回の米大統領選挙でのトランプの勝利、これほどまでの世界的なコロナ禍などを予想できなかったこと・・・等から明らかだろう。
*筆者の独り言
「今になって正確な地震予知はできないという立派な大学のセンセイたちにはあきれた!」
そうした専門家や評論家の発言を鵜呑みにして、自分で不安を引き寄せることはない。
◆「いま・ここ」
好きなスポーツをしている時、好きな音楽や映画を味わっている時、
Driveを楽しんでいる時、居酒屋で気のおけない友と飲み語らっている時、
無心になって掃除をしている時・・・。我々は不安など感じていない。
「いま、ここ」に集中している時、我々は不安に支配されないのだ。
◆己こそ己の寄る辺(よるべ:たよりとして身を寄せる所)
現実を冷静に多角的に捉えること。
自分の感性と自分の頭をフルに使って、感じ、考え、判断し、決断(選択)する。
「変えられるもの」と「変えられないもの」を見分ける智惠を発揮し、
「変えられるもの」に集中して、行動を起こす。
その結果は、全て自己責任と引き受ける。
「うまく行ったらおかげさま」。「うまくいかなかったら、身から出たサビ」
と思う。
◆いつの世も夢多き変化の時代~「いま・ここ」に生きよう!~
変化があるからこそ、進歩・進化があり、人類は安全で豊かな文明世界を創造してきた。
月や火星にまで行けるようになった。
新たなものは、夢や希望を与えてくれる。
一方で、恐怖も与えてくれるが・・・。
要は、変化をどう受け止め、それに対処するか?
それによって、希望の時代か、不安と恐怖の時代か?が決まる。
未来は、我々の選択の中にこそある。
今日一日を、「人として、如何に生きるか?」「我、今、何を為すべきか?」の
延長線上に私の未来は創造されていく。
不安で虚ろな気分で過ごすより、
「今・ここ」で、「やりたいこと」「できること」、「やるべきこと」に集中する。
「熱心に、誠実に、素直に、謙虚に、感謝の心」で、「朗らか」に日々を生きる。
自分のことを勘定に入れず、人さまに喜んで頂ける、お役に立つことに尽力する。
そんな生き方が、きっと明るい未来を引き寄せる。
小生も今年1年、そんな生き方をしようと決意しています。
皆様にとって幸い多き1年になりますように!
今年もどうぞ、よろしくお願い致します。