No.137【 己の評価に耐えられる自分である〜美学を胸に等身大を生きる〜 】
2022.06.15
◆Tさんからの連絡
先週の徒然草【癒やされたい人は・・・~与えたものが受け取るもの~】の配信後、
久しぶりにT社長から連絡を頂いた。
「近々一度お会いできませんか?」
T社長とのご縁を頂いたのは、かれこれ30年ほど前。
ある経営者勉強会の中で「Tさん、すごい人だよ」との話を聞き、ある方にご紹介頂いてお目にかかったのが最初だった。
Tさんは小生より2つ年上のお兄ちゃん。
聞き上手で、思わずいろんなことを話したくなる。丁寧だけど飾らない素朴な語り口に引き込まれた。
人への想い・情の厚さを感じさせ、誰かのために尽くす心をもっている・・・。懐が深い、魅力的な方だった。
その後、DMPの経営者クラスを受講下さり、社員様のご派遣も頂き、親しくさせて頂いた。
時に愚痴を聞いてもらったり、相談にのってもらったり、お客様をご紹介頂いたり・・・大変お世話になった。
今回は、十数年ぶりの再会。
この間、Tさんにとっても、経営や人生のいくつかの大きな節目があってご苦労やご自身との様々な葛藤があった様子。お互いのこれまでの仕事のこと、最近の心境のこと・・・思いのままに語り合った。
二人とも「武士道」に憧れ、その教えにある価値を大切にしたいと思っているタイプ。
「思うようにならない現実も多々あるものの・・・残りの人生、自分を信じ己の価値観で、潔く生きたいものですね〜」そんな雰囲気の会話だった。2時間余りがあっという間だった。
◆若き頃の自分を振り返って
Tさんとの再会は、若き頃のいくつかの場面を思い出させ、自分を振りかえる良き機会にもなった。
30代から40代前半までの自分は、寝ても覚めても仕事のことばかり考え、がむしゃらに仕事をしていた。
その原動力は、「中尾社長(当時)に喜んでもらえること、認められること」、あるいは、「○○さんには負けたくない」との想いだった。
評価の基準が、「誰かから認められること」にあった。
中尾社長の反応や他者の評価がモノサシになっていたから、ちょっと誉められるとすぐ調子に乗り、逆にそれが得られないと、ストレスを抱えたり、落ち込んだり・・・(汗)。
この人一倍強い承認欲求や負けん気の強さがあったから、そこそこに結果は残せた。
しかし、一方では、それが自分を苦しめた・・・。今振り返ると、あの年代は、それで良かったと思えるのだが・・・。
◆「10年後の自分の評価に・・・」
他者からの評価を基準にするがゆえに、悩み苦しんでいたその頃、師匠の徳さんが何かの拍子に、こう言った。
「10年後の自分の評価に耐えられる今日の自分でありたいと思う」
「自分を広く、遠い視野から俯瞰して己を客観的に見てみろ」
「自分史の中でOKを出せる自分として生きよ」
との教えと受け取った。
◆還暦間近の年齢になって
「あと何年元気に仕事ができるだろうか?」と時々思う今の自分には、
この「10年後の自分の評価に耐えられる今日の自分でありたい」の言葉が妙にしっくりとくる。
“命”を“使う”と書いて「使命」。
残りの命・人生を何のために、どんな価値観をもって“命という時間”を使うのか?
「10年後の自分の評価・・・」というより、「死ぬ時の自分の評価に耐えられる自分を生きたい」
と思う。
Tさんとの語らいを終え、帰路につきながら、
「誰かの評価のためでなく、自分の美学を基準に己の評価に耐えられるよう、等身大で生きよう」
そう思った。
Tさん、再会の機会を有難うございます。
追伸:ここまで書き終えたら、丁度、中尾さん発の「DMPおはようメッセージ」が届いた。
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「いい人のそばに行き、いい人に学ぶ」そうすれば「いい人」になれる。
いい人の基準は道を求め、しかも寛大でやさしい人のことである。
決して金儲けの上手な人とか、社交的で話が達者な人の事ではない。
千日回峰行を2度満行した、故酒井雄哉大阿闍梨に学ぶ。
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自分らしい求める道は見えている・・・。美学の中に「寛大でやさしい人」を忘れまいと思った。
*「DMPおはようメッセージ」
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以上