No.113【 完璧は、衰退の入り口~昨日の自分を超える気持ちを持ち続ける~ 】
2021.11.10
◆完璧と思うことは、ダメになる入り口、衰退への一歩
今シーズン終了後のインタビューで彼はこう言っている。
「うれしいです。来シーズンは今年出せた成果はあたりまえ。それを超えないといけません。
課題もたくさん発見できましたし・・・。」
「まあ、今年の数字がやっぱり最低じゃないかと思います。今年できたことが来年できないということはしたくないと個人的に思っていますし、チームとしてもそれは絶対かなと思うので。
・・・今後の、基準ができた・・・プレッシャーは大きくなると思います。・・・不安もあるし、楽しみもありますね。」
異次元の活躍をした今年を「最低ライン」として今後のシーズンに臨んでいくと語っている。
【藤井三冠もイチローも】
将棋の最年少で三冠についている藤井聡太さん(この原稿を書いている今は、史上初の10代での四冠まで、あと1勝)。
勝った勝負の後でも、必ず自分の反省や課題を口にする。
現役の時のイチロー選手もやはりそうだった。すばらしい結果を出したときでも、もっと良くなるための課題をあげていた。
どうも、一流と言われる人は、「もうこれでいい。これで完璧」とは言わない共通項があるように思う。
一流になってからそう考えたのでなく、ずっと以前から「これでよし、これで完璧」と思わないで、「もっと強くなる」「理想と知るバッテイングはもっと先にある」と思って続けてきたから、一流と呼ばれる存在になっているのだ。
「完璧とは、進歩をやめ衰退に向かう入り口である」ある人の言葉である。
トヨタ自動車には、「改善の終わりは、改善の始まり」という言葉がある。
常にもっと先がある。もっと良くなりたいと願い、自己鍛錬を怠らない人は、「あのひとじゃないとダメ」と言われる、置き換え不可能な存在になっていく。
変化を楽しみ、昨日の自分を超える気持ちを持ち続けたいものである。
以上