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DMP徒然草

No.102【ビジョンと自己鍛錬~オリンピックでのキプチョゲ選手からの学び~】

2021.08.25

◆キプチョゲ選手のビジョン「世界をランニングワールドにすること」

 

オリンピック2連覇を果たしたキプチョゲ選手。圧倒的な強さを見せつけての勝利だった。

1984年生まれの37歳。引退の平均年齢が30歳前後のマラソンにおいて驚異の年齢での金メダルでもある。

 

彼は、このオリンピック前にエントリーした10回のマラソン大会のうち9回優勝、2019年には非公認ながらベルリンで、1時間59分40秒の人類初の2時間切りの記録も出している。

 

彼のビジョンは「世界をランニングワールドにすること」

 

◆己の欲得ではない強さ 

キプチョゲ選手はケニア出身。一般にアフリカなどの発展途上国や共産圏の選手たちは、オリンピックでメダルを取ると、国家から一生裕福な暮らしを保証されるケースが多く、それが過酷なトレーニングを自分に課し、頑張る動機づけ源泉の選手が今でも多いという。

しかし、キプチョゲは違う。

先に述べた世界レースの実績から、彼は既に十分裕福な生活を送っている。

自分が経済的に豊かになる動機づけで頑張っているのではない。

 

彼のビジョンの「ランニングワールド」とは、

「世界の人たちに 走る楽しさを伝えたい。走ることによって、人生が楽しくなり、健康な心とカラダは、幸せを周囲の人に伝播する。走ることを通じてそんな世界に変えていきたい。」というもの。

そのためにも「自分は金メダルを取りたい」と言っている。

 

「己の欲得」だけでなく、自分以外の誰かのため、世の中のため、を本気で決めている人は、己の限界を超えて、さらに高みを目指す大きなモチベーションを持っている。

(以前本稿で述べたアフガンでゲリラの銃弾に倒れた医師の中村哲さんは、そんな慈善の人であった。)

 

◆キプチョゲ選手の日常の習慣

裕福になった今でも、毎日トイレ掃除をする。

熱心な読書家で、本の趣味はアリストテレスからスポーツ人物伝、さらに自己啓発書まで及ぶという。

そして、読書の時はメモを怠らない。その理由は「書けば覚えるから」。

その読書ノートの数は1年で1冊以上、競技を始めてから続けているという。

 

ある時、読書ノートにこう書いた。「意欲+克己心=一貫性」

一貫性とは、習慣化とも読み取れる。

 

そして、こんな言葉も

・「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制

ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう。」

 

・「木を植えるのに最適な時は25年前だった。2番目に最適な時は今日だ。」と

 

まるで、走る哲学者と言えるような文言である。

こうした考え方・生き方が、彼の人生を創ってきたと言える。

 

◆“いま ここ”の実践と習慣が、あなたの未来の姿

私はよく研修参加者にこう質問する。「幸せになりたいですか?」

ほぼ全員の人がYES。

 

「将来自分の夢や目標を実現したいですか?」これもほぼ全員の人がYES。

(最近は、「夢や目標は?」と聞いても、答えられない(考えていない)人も増えていますが・・・)

 

経営者との面談で質問する。「経営ビジョンを実現したいですか?」

これも、ほぼYESの答えである。

 

こうした場合、

「そうですよね〜、実現したいですよね〜。じゃあそのために、“今日何を実践していますか?” “どんな習慣づくりに挑戦していますか?”」

 

「・・・・」

と答えられない人が驚くほど多い。

 

願っていても、そのための足元、今日の実践はおろそかになっている。

 

◆私の今に置きかえて学ぶ

キプチョゲ選手はじめ、メダリストの活躍や、MLBで大活躍の大谷選手を観て、「すごいな〜」と思う。しかし、そこで終わったら、あなたの生活は何も変わらない。

 

アスリートやプロのスポーツ選手、あるいはビジネスで結果を出している人の日常の過ごし方、習慣、自己鍛錬のプロセスを学び、自分の日常習慣の見直し、変革に挑戦する。小さな行動でも何か変えることに一歩踏み出してみることが、今から先の未来をプラス方向に変えていく。

 

さて、あなたの将来ビジョンはどんなものですか?

そのために、“いま ここ”から何を変えて行きますか?

 

以上

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