No.60【人生 下り坂、最高!】
2020.08.05
◆火野正平さん
NHKのBS『にっぽん縦断 こころ旅』で火野正平さんが、
時々叫ぶようにいうのがこの言葉。「人生下り坂、最高!」
https://www.nhk.or.jp/kokorotabi/news/
好きな番組でよく見ている。
火野さんは、1949年生まれの71歳。
昭和の時代の名バイプレイヤー。
芸能の世界で、浮名を流したことも多々あり、
様々な人生の経験を積んでいらっしゃった感じがする。
男の私から見ても、かわいげと色気がいまだにある。
1ヶ月ほど前、この「人生下り坂、最高!」を体感することがあった。
◆ 私のトレーニングコーチ 藤村さん
約3年前から、コーチについて、カラダを鍛えてきた。
私のコーチは、(株)ファミリークスの藤村さん。
彼は、20代の頃、プロのトライアスロンの選手だった。
日本代表選手として世界のレースを転戦し、活躍された。
私の主催する「早矢仕塾」の初代塾長としても2年にわたり、活躍して下さり、
家族ぐるみで親しくお付き合いさせて頂いている。
約2年の間に、DMPの基礎クラス、トップクラス、アドバンスクラスと
次々に受講して下さり、その急成長ぶりには目を見張るものがある。
そんな藤村コーチの指導で、RUNNINGの初歩から教わり、
おかげで、石垣マラソン、ホノルルマラソンを完走できるまでになった。
そして、半年ほど前から、今度はロードバイク(自転車)を教えてもらっている。
と言うより、(株)ファミリークスの粟津原社長も含め、一緒に楽しんでいる。
◆ 夏至の日、人生初のヒルクライム
「早矢仕さん、今日は養老の山に行きましょう!」
夏至の日の早朝、合流すると彼は、軽くそう言った。
「はい」
若き頃の修行の体験で、師匠には「はい」と素直に従うクセがついている(笑)
「はい」と言ったものの、現地について登りはじめると・・・
傾斜5~6度の坂を、ふうふういいながら、登っていく。
藤村さんは、私に合わせてくれるものの、息の乱れは全くない。
約50分登った。
ヒルクライム初心者の私に配慮して、峠のてっぺんまでは行かず、
途中で折り返す。
下りの注意事項を教えてもらい、藤村さんが先に下る。
すぐに私の視界から姿が消える。物凄いスピード!
私も。。。慎重に、でもちょっとアグレッシブにと自分に言い聞かせて
下りだす。
緑に薫るひんやりした風がカラダの中を通り過ぎる。
このまま、テイクオフして空を飛べるかも?
自然のエネルギーがカラダに吸収されていく。
転倒(スリップ)や対向車への危機管理で、
五感が研ぎ澄まされる。
「今、生きているぞ!」って心が叫ぶ!
下りはものの3~4分で終了。
最高だった!
◆ 五木寛之さん『下山の思想』
ヒルクライムを終えて、二人で我が家を目指してのんびりと
バイクを走らせた。
その時、思い出したのが、先の火野正平さんの「人生下り坂、最高!」
もう一つが、五木寛之さん『下山の思想』
https://allreviews.jp/review/645
上りのキツさがないと、下りのあの快感は味わえない。
下り坂だからこそ、上りの時には見えない風景、感じない感覚が
味わえる。
五木さんの『下山の思想』では、
・個人、日本経済も下りだからこそ見える風景がある
・のんびり自然を愛でる
など、シニアの世代に入ったからこそ、「なるほど」とうなづく文言が多い。
◆私のこれからの人生
下り坂の人生ステージに入っていることは間違いない。
でも、悲観はまったくない。
若き日からつい数年前まで、自分なりに 仕事に全力で取り組み、格闘し、
時には、死にたくなるぐらい悩んだ時期もあった。
自分の未熟さに嫌気がさし、DMPを辞めようと思ったことも。。。
でも、そんなふうに登ってきたからこそ、下る時に見える風景がある。
決して、富士山のような頂きには登れなかったけど、
伊吹山ぐらいには登れたかな??
「下りの風景と時間を今から楽しもう!」って思っている。
今までは、「もっと完璧に」、「もっと早く」、「もっと喜ばれるように」、
そして、焦り、イライラする日々が多かった。。。
それをチェンジする。
今までは、新幹線のぞみのスピードで仕事をしてきた。
これからは、鈍行・各駅停車。
いざという時は、のぞみのスピードで走る。
のんびり、ゆったり、余裕を持って、
カッコつけないで、背伸びをしないで
等身大の自分で生きていく。
お付き合いする皆さまには、そんな自分でご勘弁願うことにする。
◆だから元気です!
藤村コーチの指導で、この数年、カラダをイジメ、鍛えてきた。
今回の病気からの奇跡的な回復も、その成果があったんじゃないかと思っている。
なにせ、ICU(集中治療室)で意識が戻って程なくしたら、
いくつかのチューブで繋がれたまま、
足を上下させ、トレーニングしていた。(歩けなくなる不安から)
一般病棟に移った時は、普通に歩けた。
でも看護師さんが「車椅子で」と言うから使っていたけど、
「歩けるし・・・」って、看護師さんから見えないところでは、歩いていた。
この場をお借りして、
「藤村コーチ、あなたのおかげです!有難うございます。」
先週末、リハビリでロードバイク約20kmを軽く楽しんできました(笑)
ご心配をおかけしましたが、大丈夫、元気です!!
追伸:藤村コーチに週末のロードバイク後の基本データ
(距離、時間、平均心拍数など)を報告した。
「強度(負荷)はいいけど、時間が長すぎます。(約90分だった)
一人の時は、50分程度にして下さい」と
叱られた?(アドバイスを頂いた)。。。
「調子にのってやり過ぎちゃうクセ」を治すのは、
ムツカシイものです(笑)