コラム『DMP徒然草』 書籍情報のご案内
DMP徒然草

No.51【基本と人間力を徹底する】

2019.08.07

◆「選手一人ひとりがどれだけ『自分を磨いたか?』で勝負が決まる」

 

以前、トヨタ自動車野球部の監督をされた田中大次郎氏。
その田中さんから、監督当時、教えて頂いたのがこの言葉。

 

自分磨きの中身は、

 

・日々の4S(整理・整頓・清掃・清潔)を怠らなかったか?
・毎日の練習で手を抜かなかったか?
などなど。

 

野球部のメンバーは全国から集まった野球のエリート集団。

彼らに対して、

「履物をそろえる」
「グラウンドで石を拾う」
「人が見ていない時でも、猛ダッシュを繰り返す」

などを一から指導するのは、いささか不釣り合いなことにも思える。

 

しかし、日々のこうした「自分磨き」の積み重ねによって、
選手の中に「自己信頼」が生まれ、それが自信となって、
「この一球、この一打」にあらわれる。

 

例えば、勝敗を左右する打席で、相手ピッチャーに追い込まれた時、
会心の一打が出るかどうかは、最後に
「(やるべきことを手を抜かずにやった)自分を信じられるか?」
に、かかっている、と教えて頂いた。

 

当時の田中監督の「基本と人間力を徹底する」指導は、
いわば、美味しい果実(成果)を得るために土と根っこから
つくること、と言えるだろう。

 

この指導は、その後、社会人野球日本選手権で「優勝」という

成果となって実を結んだ。

 

強い組織づくりの本質は、やはり「基本と人間力を徹底する」ことから
始まるのではないだろうか?

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