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DMP徒然草

No.143【 二人の師匠の教え(その2):良き人間関係のために 】

2022.08.03

◆「間合いと潮時」
二人のつきあいはかれこれ約50年弱。
「長きにわたり親しい友であり続けることができた理由は何だろうか?」と以前から思っていた。
「人との関係で気をつけてきたことは何ですか?」と率直に質問した。

1) 結論は、「間合いと潮時が大事。そして鮮度と相性。」
2) 間合い
親しくするけど、間合いを詰めすぎない。相手の心に踏み込すぎない。
誰にも心の底に、触れられたくない部分はある。相手を想っても、そこには入り込み過ぎない。
親しくしても、ベタベタと狎れあわない。微妙な距離感を保つ。
「君子の交わりは淡きこと水の如し」(『論語』)の教えを実践されたってことだろう。
想いの強い小生は、自分の価値観を相手に押し付けたり、間合いを詰めすぎて、親しい相手を傷つけたり、交流が途絶えたりした体験が多々ある。反省・・・(汗)
3) 鮮度
徳さんが以前、私に言ったことがある。
「中尾さんは、会うたびに何か新鮮なものがあり、気づきがある。
 また進化してるって感じる。だから自分も・・・と思うんだよね。」
水も野菜も鮮度が命。人間関係も新鮮さがなくなると、ダレる、あきるってことかな?
その為にも、日々学び、自分を見つめ、少しでも新たな自分を創ることでしょうか!
お互いの鮮度が良かったから、人間味に飽きず、長く続いたってことかな?
4) 潮時
人生は出会いと別れの繰り返し。どんな親しくした相手でも、距離をおいたり、別れたりの潮時はある。
女性とのお付き合い体験も豊富なお二人。女性とのケースも「潮時が大事」だそうな。
5) 相性
中尾さん曰く、

「長く続く関係には、”いい人”だからより、なんとなく波長があうか否かが、やはりある。
その人との相性、自分の嗅覚を信じたらいい。」

 

◆徳さんの「CHGの教え」
 徳さんが人間関係で大切にしてきたのが「CHG」なのだそうだ。
  C : (Comfort) : 快適さ、安心
  H:(Happy):(相手を)ごきげんにさせる
  G:(Growth): 成長
1)C : (Comfort) : 快適さ、安心
  あの人と一緒にいると心地よい。安心と思わせる自分でいること。
2)H:(Happy):ごきげんにさせる
  あの人との仕事は、楽しい、あの人との席はごきげんになれる。
  そうした雰囲気を創り出すこと。
3)G:(Growth):成長
  相手の成長につながるような援助をすること。
  営業の天才だった徳さんは、常に「取引先の担当者を出世させるぞ」と考えて、
  提案や助言をしてきたそうだ。

徳さん曰く
「自分で言うものなんだけど・・・。夜のお店でも、まあまあモテた。
それは、中村さんの席につきたい、楽しいから、って言われるようにしてきたからだと思う。」

中尾さんの近くに30数年いた私。
確かに中尾さんもCHGの環境を私に与えてくださっていた。

 

以上

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