No.110【 倉本聰の流儀~富良野にて~ 】
2021.10.20
◆ドラマ『北の国から』
富良野は、これまで私が見たテレビドラマの中で最も好きといっていい『北の国から』の舞台になった街。平均視聴率が30%を超えた回もあるという伝説のドラマである。
第1回放送から今年で40周年を迎える。
この地で暮らしている脚本家の倉本聰さんの小説やエッセイは私が学生のころから、
かなり数を読んできた。
◆富良野塾
富良野塾は、1984年に倉本さんが私財を投じて開設した脚本家や俳優の養成施設。
2年間富良野の自然の中で共同生活をしながら、脚本の創作や俳優としての稽古をする。
授業料は無料。地元農家から依頼される農作業で生活費を稼いで生活した。今はもう閉塾になっている。
この富良野塾の活動は、ある意味、私がこれから行おうとしている「DMP里山村」に思想的に近い存在というのも富良野に来たかった理由の一つである。
ちょうど40周年の記念事業として「北の国からのミニ資料館」が開館されていた。
そこには、倉本さんの直筆で次のものが掲げられていた。
◆【富良野塾起草文】
あなたは文明に
麻痺していませんか
石油と水は
どっちが大事ですか
車と足は
どっちが大事ですか
知識と智恵は
どっちが大事ですか
批判と創造は
どっちが大事ですか
理屈と行動は
どっちが大事ですか
あなたは感動を忘れていませんか
あなたは結局何のかのと云いながら
我が世の春を謳歌していませんか
聰
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2日ぐらい滞在のつもりが、今日で5日目になる。
昨日ちょうど大雪山系が初冠雪した。外に出ると冬の匂いがした。
深まりゆく富良野の秋の風景が、風が、匂いが、暮らす人の雰囲気が、
なんだか私のカラダに馴染むようである。
以上